なしやまこうれいちゃ
梨山高冷茶
梨山茶区は最も標高が高い台湾茶の産地です。高山茶の中でも、特に標高2000mを超えるお茶は高冷茶と呼ばれて区別されます。
冷涼な気候で育まれた高冷茶は、一般の高山茶よりも繊細で、清涼感と奥行きがあります。甘い茶湯は柔らかく、雫のようにとろっとします。口いっぱいに広がる高山気に癒されてください。
店主のコメント
A:武陵茶区(2200m)
予熱した茶器に茶葉を入れると、贈答用の果物のように、瑞々しい香りが立ち上がります。
口に含むと、ネクターのようなとろみと、複合的な甘みが重なり合って広がっていくようです。
さすがは、標高2000mを越える高冷茶。きめ細かい質感とともに、潤いを帯びた余韻が長く続き、茶液が冷めてくると、柑橘を思わせる爽やかな風味が顔をのぞかせます。
一杯の中に、様々なストーリーが詰まっています。
B:翠峰茶区(1700m)
最初の印象は、ミルキーな濃厚さ。
そこに、木質香と呼ばれる針葉樹林のような清涼感が調和し、まるで森の中で深呼吸をしているように安らぎます。
甘さと清涼感の対比が美しく、口の中で、自然の息吹が静かに広がっていきます。
天空の茶園から、最高のクオリティを与える
製茶職人の傑作ロットを入手しました
梨山高冷茶の摘茶は春と冬の2季だけ、量もごくわずか。澄んだ空気ときれいな水、排水のよい酸性土壌、そして大きな日較差。茶葉が旨みを貯め込むのに適した条件が整っています。それゆえ、梨山茶区は台湾最高峰の高山烏龍茶が作られるエリアとして注目されてきました。
毎日午後になると霧が降ります。霧によって日差しが適度に抑制され、繊維が細かく柔らかな茶葉が育ちます。玉露作りと同じ環境が、ここでは自然に存在しています。
しかし霧に包まれたタイミングで製茶しようものなら、発酵の重要工程である日光萎凋(茶葉を太陽光に当てる作業)が十分に行えず、青くささが残ってしまいます。かといって摘茶を遅らせると、茶葉は徒長して硬くなってしまいます。
天候がめまぐるしく変化する梨山で、短時間の天候予測するのは困難。そういう意味で、梨山高冷茶は茶師の力量が問われるお茶です。
しかし、“梨山茶区だから美味しい”わけではありません。
台湾茶は有名農場・有名茶師といったブランドで選んではいけません。必要なのは天・人・地の3条件が揃った時にのみ最高のお茶が作られることを認識し、土壌学・製茶学などを複合的に理解することです。
正しい茶殻は、肉厚かつ繊維が細かくしなやかです。存分に貯め込んだ滋味成分を完全放出できた証です。
茶園によっては50度近い斜面を作業用トロッコで登ります。畝(うね)はなく、茶園の中に茶樹はまばらに点在します。このような環境では養分競合が起こらず、茶樹は排水性にすぐれた土の栄養ときれいな空気を吸って生長できます。そして高山気も花香も引き立ったお茶が生まれます。
梨山高冷茶は良品を求めるバイヤーが殺到し、年々確保が困難になってきています。そのため2013年からは「大禹嶺茶区」に限定せず、周辺の小地域を含む梨山一帯から最高の1ロットを選定します。
大切なおもてなしや自分へのご褒美に、店主渾身の梨山高冷茶をご堪能ください。
ご注意ください!
梨山エリアのお茶は希少です。本物をはるかに上回る偽物が流通していますので、目利きができる専門店でお求めください。本物は茶殻が肉厚かつしなやかで、特徴的な高山気(山頭気)と凝縮味を備えています。
お茶のデータ
| 商品名称 | 梨山高冷茶 なしやまこうれいちゃ |
| 生産地 | 南投縣仁愛郷 |
| 茶樹の品種 | 青心烏龍 |
| 摘茶時期 | 2025年春茶:5月中旬 |
| 茶園の海抜 | 武陵茶区2200m 翠峰茶区1700m |
| 発酵度 | 軽発酵(15%) |
| 烘焙程度 | 軽焙火 |
| 推奨茶器 | 陶土製の茶壺・急須、蓋碗、マグカップ、グラス |
| 茶葉の分量 | 茶壺・急須・蓋碗 → 4分の1弱 マグカップ、グラス → スプーン0.5杯 |
| お湯の温度 | 95~100℃ |
| 時間の目安 (95℃) |
茶壺、急須 → 50秒 蓋碗、マグカップ、グラス → 蓋をして60秒 (2煎目 -5秒、以降 +10秒ずつ) |
梨山高冷茶の2つの楽しみ方
95℃の熱湯で淹れる → 全ての茶器を充分温めてから、少し高い位置からお湯をゆっくり回しかけ、蓋をして蒸らします。茶杯に入っているお湯もかけてあげると、茶器の温度が下がらず、茶葉の開きがよくなります。
マグカップで淹れる → 先に熱湯でカップを1分以上温めておきましょう。淹れるときは皿などで蓋をすると、茶葉がよく蒸れて香りがアップします。
ワンポイントアドバイス
阿里山茶区より一段階標高が高い茶園です。味・香りは上品で、飲み口はしっとり柔らかです。飲みくらべをお楽しみください。

