ぶんさんほうしゅちゃ・すいぎょく~冬片

文山包種茶#2翠玉~冬片

素晴らしい文山包種茶をご紹介します!

当店初入荷、翠玉の冬片です。

春のポカポカ陽気にぴったりのお茶です。どうぞ素敵なティータイムをお過ごしください。

店主のコメント

ミルキーなやさしい口当たりです。味わいはどこまでもクリーン。口中ではわずかな時間差をおいて、ジャスミン香がふわふわっと膨らんできます。飲みほした後は幸せの余韻に包まれます。

完売しました

それは、日本人がずっと求めていた美味しさです


●天然のジャスミン茶?

翠玉は改良種の一つです。

知名度でいえば同時期に生まれた金萱のほうが勝っていますね。

でも、翠玉はこれまで何度か紹介してきましたが評判が良かったです。

台湾の茶業関係者の間でも、日本人は翠玉が好きだと考えている人が多いそうです。日本人は透明感のある香気が好きだという認識があるようです。

翠玉の香気はワイルドジャスミンに例えられます。爽やかできれいです。(マダガスカルジャスミンのほうが日本人には馴染みがあるかもしれません。)

よほど意識して飲まないと、花の香りを移したジャスミン茶と間違えられそうです。それほど個性のある香気です。


●翠玉の良品が少ない理由

15年くらい前までは翠玉はごく一般的な品種でした。現在は栽培面積が年々少なくなっています。

翠玉は製茶が難しく、農家泣かせの品種です。気温が高いとすぐ過発酵になって、やぼったい花香を持ってしまう傾向があります。

現代の味覚のトレンドは「きれいな清香」「洗練された味わい」ですから、翠玉が農家から敬遠されるのは仕方ありません。金萱や四季春への植え替えがどんどん進んでいます。

昨今は良質な翠玉はほとんど目にしなくなりました。


●翠玉×冬片×條形

ところで、翠玉にとっての理想の環境とは何でしょう。

例えば冬片。

ワイルドジャスミンのクリアな香気は、発酵を軽めに抑えることではじめて生まれます。つまり気温が低く、芽が揃いやすい冬片は好条件と言えます。

加えて、香りが発散しやすい文山包種茶の形状も翠玉にとっては好都合。

当ロットは翠玉の魅力をいかんなく発揮できる舞台が揃いました。

沸かしたての熱湯で淹れてください。時間は心持ち短めにして、爽やかにのぼるジャスミン香をお楽しみください。

ミルキーなやさしい口当たりです。味わいはどこまでもクリーン。口中ではわずかな時間差をおいて、ジャスミン香がふわふわっと膨らんできます。飲みほした後は幸せの余韻に包まれます。


●おすすめの飲みくらべ2選

ぜひ翠玉と飲みくらべてほしいロットがあります。

2つご紹介させてください。

まずは文山包種茶。こちらは青心烏龍という品種で作った文山包種茶です。文山包種茶を「さっぱりした烏龍茶」くらいに考えていた方は、もったいないことをしてきました。鼻を抜ける花香は、さすがは王者。シルクのように繊細です。

翠玉は香味が観察しやすいため、青心烏龍の前に翠玉をワンステップ挟んでみてください。「あーこれが青心烏龍の花香か」と腑に落ちるはずです。文山包種茶の魅力にぐっと迫るきっかけになります。

もう1つのおすすめは台湾ジャスミン茶です。ジャスミンの花のつぼみを摘み集めて、香りを文山包種茶に移したものです。つい先日、新茶に切り替わりました。

いきいきしたジャスミンの花の香りと、茶葉の旨みの融合をお楽しみください。ジャスミン茶は安くてどれも同じ味といったイメージを持っていませんか?

いえいえ、本物のジャスミン茶は、一般の烏龍茶よりもはるかに手間をかけて作られます。詳しくはオンライン講座のページの解説動画をご覧ください。

。・。・

久しぶりの翠玉が嬉しすぎて、つい力が入ってしまいました。

今となっては希少なお茶です。ぜひご賞味ください。

お茶のデータ
商品名称 文山包種茶#2翠玉~冬片
ぶんさんほうしゅちゃ・すいぎょく~冬片
生産地 台北縣坪林郷
茶樹の品種 翠玉
摘茶時期 2020年冬片:2021年1月中旬
茶園の海抜 600m
発酵度 軽発酵(10~13%)
烘焙程度 加強乾燥のみ
推奨茶器 磁器製の茶壺・急須、蓋碗、マグカップ、グラス
茶葉の分量 茶壺・急須・蓋碗 → 4分の1弱
マグカップ、グラス → スプーン1杯
お湯の温度 85~95℃、冷水
時間の目安
(95℃)
茶壺、急須 → 40秒
蓋碗、マグカップ、グラス → 蓋をして40秒
(2煎目 -10秒、以降 +20秒ずつ)
文山包種茶の3つの楽しみ方

95℃の湯で淹れる 
→ 新緑の香りが楽しめます。茶器を充分温めてから、沸かしたてのお湯をゆっくり回しかけ、蓋をして蒸らします。熱湯で淹れると品質の悪い茶葉ではえぐ味が出ますが、当店の包種茶は熱湯で淹れても大丈夫です。

少し冷ました湯で淹れる 
→ 優雅な旨みを引き出すことができます。ふくよかな後味が口中を包み込みこみます。アフタヌーンティーに最適です。

水で淹れる 
→ 9分目まで水を入れた500mlペットボトルに大さじ1杯の茶葉を入れ、軽く茶葉をなじませます。そのまま2時間静置して完成。半分飲んだら水を足し、茶葉が完全に開くまで数回楽しめます。栄養を最も効率よく吸収する方法です。アイスティーもおすすめ。

ワンポイントアドバイス

夏場は、淹れた後の茶壺・蓋碗の蓋をあけて放熱しましょう。次の一煎もクリーンな美味しさが楽しめます。中国茶道の知識です。